【ビジネス文書で頻出 】読み手の疑問に答える、文章構成の4パターン
簡潔な分かりやすい文章を簡単に作るためには、よく使う文章構成をテンプレート化してしまうと楽です。
- 読み手の疑問を考え
- 疑問に答えるための「思考の表現スタイル」を選び
- 「思考の構造」化を行う
今回は、読み手の疑問に答える文章を書く手順と、頻出の文章構成4パターンをご紹介します。
- 論理構造が分かりやすい文章テンプレートが知りたい
- ビジネス文書の分かりやすい書き方が知りたい
読み手の疑問とは?
まず、読み手の疑問が何なのかを考えてみましょう。
読み手の疑問は、大きく3種類あります。
状況判断の疑問
状況判断を問う疑問です。
- これは問題か?
- どのような問題が存在するのか?
- どこに問題があるのか?
- なぜ、問題が存在するのか?
解決方針の疑問
問題解決の基本方針や、戦略の策定に関する疑問です。
- 問題を解決するために、何が出来るか?
- どうするのが最善か?
解決行動の疑問
問題解決の具体的な行動に対する疑問です。
- 具体的にどう実施すべきか?
読み手の疑問が明らかにする際には、OPQ分析を活用するのがオススメです
思考の表現スタイル
考えの表現方法は、主に2種類あります。「状況」と「行動」です。
状況表現
状況判断を表現する。
- (状況は)…である
- (状況は)…になるだろう
行動表現
問題解決に向けた、「行動」を提案する。
- (解決のために)…すべきである
- (解決のために)…する必要がある
- (解決のために)…しなければならない
- (解決のために)…して欲しい
- (解決のために)私は…します
思考の構造化
- Why構造
-
「なぜ?なぜならば…」→ 主メッセージの理由/判断根拠など
- How構造
-
「どのようにすべきか?具体的には…」→ 主メッセージの具体的な行動
文章表現のピラミッド4パターン
- 読み手の疑問を
- 思考の表現を
- 構造化まで
考えました。ここからは、よく使われる文章表現ピラミッド4パターンをご紹介します。
- 状況のWHY
- 方針のWHY
- 行動のHOW
- WHYとHOWの三段論法
文章の構成や、つながりの論理構造を考える際には、So What? Why So?
が有効です
状況のWHY
状況のWhyは、「状況判断の疑問」に対応するピラミッドです。状況分析や問題分析などの現状報告の資料作成に用いられます。
- どのような状況になっているのか?
- 状況は…である
- なぜそう判断するかといえば…
- Aが…だった
- Bが…だった
- Cが…だった
具体例で考えてみましょう。
「A製品の売上はどのような状況なのか?」という問いでみると
- A製品の売上はどのような状況なのか?
- A製品の売上は好調ではない
- なぜそう判断するかと言うと
- A製品の単価が例年より下がっている
- 1番の大口のお客様の発注が激減している
- A製品からB製品への移行が見られる
これをピラミッドで考えると以下になります。
方針のWHY
方針のWhyは、「解決方針の疑問」に対応するピラミッドです。方針提案書や戦略提案書などの今後の方針についての資料作成に用いられるます。
- 問題を解決するためには何が出来る?
- …を提案する
- なぜこの提案が良いかといえば
- Aが…だった
- Bが…だった
- Cが…だった
こちらも同様に具体例で考えてみましょう。
「見積書の発行業務をもっと楽にするためには何ができる?」で考えてみます。
- 見積書の発行業務をもっと楽にするためには何ができる?
- A社の帳票発行システム導入を提案します
- なぜこの提案が良いかといえば
- (目的)このシステムの目的は、営業の帳票発行業務を効率化し、営業活動の時間を増やすことが目的です
- (内容)複数の帳票を登録でき、簡単に帳票を出力可能です
- (予算)費用は年間〇〇円で、類似サービスに比べて安価に導入できる
こちらもピラミッドで見てみましょう。
行動のHOW
行動のHowは、「解決行動の疑問」に対応するピラミッドです。事業計画書や行動計画書など、今後の具体的な活動についての資料作成に用いられます。
- 問題を解決するため具体的にどうすべきなの?
- …すべきである
- 具体的には…
- Aをする
- Bはしない
- Cはする
具体例で見ます。「残業時間を20時間以内に抑えるためには、具体的にどうすべきかのか?」で考えてみましょう。
- 残業時間を20時間以内に抑えるためには、具体的にどうすべきかのか?
- 常に、残業時間が何時間なのかを把握できるようにする
- 具体的には
- 残業する際には、上長に申請するようにする
- 毎日の作業に対して、あらかじめ何時間かかるのか想定する
- 部署内で、各自の残業時間がどれくらいか共有する
こちらもピラミッドで見てみましょう。
WHYとHOWの三段論法
問題分析と解決の方法論がセットになっているのが、「WHYとHOWの三段論法」です。これは、「状況のWHY」と「行動のHOW」が組み合わさったものです。
- どうすれば問題が解決するのか?
- 問題は…なので、解決のために…すべきだ
- 問題は…である
- 解決のためには…すべき
まとめ
- 状況判断(どこに、どのように、なぜ問題があるのか?)
- 解決方針(問題を解決するために、何ができるか?)
- 解決行動(具体的にどう実施すればよいのか?)
- 状況表現(状況は…である)
- 行動表現(解決のために…する必要がある)
- WHY構造(なぜ〇〇なのか?なぜならば…)
- HOW構造(どのようにすべきか?具体的には…)
- 状況のWHY(状況は〇〇である。なぜ〇〇なのか?なぜならば…)
- 方針のWHY(〇〇を提案する。なぜ〇〇を提案がよいかといえば…)
- 行動のHOW(〇〇をすべきである。具体的には…)
- WHYとHOWの三段論法(問題は〇〇なので、解決のために■■すべきだ。)
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