画面キャプチャで画質が粗い問題を解決!Acrobatの高解像度切り抜き設定

資料作成やWebサイトへのアップロードなど、PDFの一部を高画質でキャプチャしたい場面は多々あります。
しかし、WindowsやMacに標準搭載されている画面キャプチャーツールを使用すると、多くの場合、画像が粗くなったり、文字がぼやけたりしてしまいます。
どうすれば、PDFの持っている情報(ベクターデータ)をそのまま活かした高画質な切り抜きができるのでしょうか?
その答えは、「Adobe Acrobat」が標準で持つ「スナップショット」機能にあります。特に、この機能を正しく設定することで、簡単に高解像度(300dpi相当)での切り取りが可能になります。
この記事では、Adobe Acrobatを使った高画質キャプチャーの「必須設定」と「具体的な使い方」を、手順を追って解説します。
- Windows標準のPrintScreenやSnipping ToolでPDFを切り抜いた際の画質に不満がある人
- 資料やブログ記事にPDFの一部を鮮明な画像として貼り付けたい人
- PDFのキャプチャーに毎回時間をかけている人
高画質で切り抜くための設定
まずは、Acrobatの「スナップショット」機能が高解像度で動作するための初期設定を行いましょう。
左上のメニューから環境設定を開きます。

解像度は、300ピクセルに設定します。

これでスナップショットの事前設定は完了です。
この設定を行わない場合、Acrobatはディスプレイに表示されている画面解像度(通常96dpiや72dpi)で画像を切り抜きます。しかし、300ピクセル/インチに固定することで、キャプチャーした瞬間に高解像度でクリップボードにコピーされるようになります。
スナップショットの使用方法
設定が完了すれば、使い方は簡単です。
スナップショットツールを起動する

「メニュー」▶「元に戻す、やり直しなど」▶「スナップショット」
上部のツールバーから、「元に戻す、やり直しなど」(または「編集」)のドロップダウンメニューを開き、「スナップショット」 を選択します。
切り取りたい範囲を選択する
マウスカーソルが十字の形に変わるので、PDF上で切り取りたい範囲をドラッグして選択します。
範囲の選択が完了すると、選択した領域が高解像度でクリップボードに自動的にコピーされます。
切り取りが完了すると、以下のようなメッセージが表示されます。このメッセージが出ればコピー完了です。

画像として貼り付け・保存する
クリップボードにコピーされた画像は、そのままWordやPowerPoint、メールなどに「貼り付け(Ctrl+V または Command+V)」て利用できます。
もし画像ファイル(PNGやJPEGなど)として保存したい場合は、以下の手順で保存してください。
- Windows標準の「ペイント」や、「Photoshop」「GIMP」などのドローイングソフトを起動します。
- 新しいキャンバスを開き、貼り付け(ペースト)を行います。
- そのままPNGやJPEG形式で保存してください。
使用する上での注意点
保護されたPDFでは使用できない場合がある
セキュリティが設定され、コンテンツの抽出が制限されているPDFファイル(例:パスワード保護や印刷制限など)では、スナップショット機能がグレーアウトして使用できない場合があります。
公式情報を確認する
スナップショットツールの詳細やトラブルシューティングについては、Adobeの公式ヘルプページも合わせてご確認ください。
スナップショットツールの使用方法 (Acrobat)
まとめ
PDFを高画質で切り抜きたいときは、「Adobe Acrobat」を使用し、事前に「固定解像度を300ピクセル/インチに設定する」のが楽で早いです。
この設定と手順を覚えておけば、資料作成の質が格段に向上しますので、ぜひご活用ください。

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