自分が信じられなくなった時に効く。成長を加速させる「振り返り」の力

日々の生活や仕事の中で、ふとこんな不安に襲われることはありませんか?
- 「毎日頑張っているけれど、自分は本当に成長できているのだろうか?」
- 「今やっていることに、一体どんな意味があるんだろうか?」
目標に向かって一生懸命な人ほど、現在地を見失い、迷いの中に入り込んでしまうことがあります。
そんな時にこそ必要なのが、「立ち止まって振り返る時間」 です。今回は、私自身が筋トレや日々の活動を通じて実感した、振り返りがもたらす3つの大きな効能についてお伝えします。
1. 過去の自分と比べ、正しく自分を「讃える」
私たちが成長を実感できない最大の原因は、「比較対象」を間違えているからです。
今、この瞬間の自分だけを見ていても、変化は分かりません。また、他人や優れた環境と比較しても、正しい評価はできません。なぜなら、成長とは、他者との競争ではなく 「過去の自分との差分」 そのものだからです。
例えば、私の筋トレ。1年前はスクワットで100kgを持ち上げるのがやっとでしたが、今では125kgを上げられるようになりました。
しかし、直近1ヶ月だけで考えると、数値はほとんど変わっていません。もし目先のことだけを見て、あるいは自分より遥かに重い重量を上げる他人の動画ばかりを見ていたら、私は「自分は才能がない」と諦めていたでしょう。
大切なのは、長期的なスパンで自分を見ること。 1日単位では微々たる変化でも、1年、10年という単位で振り返れば、それは大きな成果に繋がっています。定期的に振り返り、過去の自分を超えた証拠を見つけ、自分をしっかりと讃えてあげましょう。
2. 振り返りは、未来の自分への「処方箋」になる
振り返りの価値は、現状を知ることだけではありません。それは、「次の行動を改善するための具体的なデータ」 になります。
失敗したことや、うまくできたことを思い返すプロセスは、次のチャンスを活かすための強力な武器になります。
私は以前、筋トレ中に腰を激しく痛めたことがありました。その時、強い後悔と共に「なぜ怪我をしたのか、どうすれば防げたのか」を言語化してまとめました。
それから8ヶ月ほど経った頃。怪我が治り、正しいフォームを意識していたはずの自分でしたが、ふと「正しいやり方」が曖昧になっていることに気づきました。時間が経つと、人間はどうしても「分かったつもり」になり、大切な細部を忘れてしまいます。
もし、あの時に記録を残していなかったら、私はまた同じ怪我を繰り返していたかもしれません。記録と言葉の力によって、迷わず正しい行動に戻ることができる。 振り返りは、未来の自分を守るための処方箋なのです。
3. 振り返りを「最高の楽しみ」にする記録のコツ
振り返るためには、当然ながら「記録」が欠かせません。
未来の自分のために、自分が何をしたか、どんなことを考えていたかを残しておきましょう。記録がなければ、昨日何を食べたかさえ忘れてしまうのが人間です。
記録の方法は、ノートでもスプレッドシートでも、あなたが苦にならない方法で構いません。ただ、個人的には 「手書き」 を強くおすすめします。
手書きの文字には、その時の熱量、迷い、喜びといった「想い」が不思議と乗っかります。後から見返した時、整列したデジタル文字よりも、少し崩れた手書き文字の方が、当時の感情を鮮明に思い出させてくれます。
自分のお気に入りの手帳(私は最近プロッターを相棒にしました)に向き合う時間を、単なる「作業」ではなく「自分との対話」という楽しみに変えてみてください。
まとめ:立ち止まる勇気が、次の一歩を強くする
振り返りとは、単なる「思い出作り」ではありません。
- 過去の自分との比較で、正しく自分を認める。
- 失敗と成功の言語化で、未来のミスを防ぐ。
- 継続的な記録で、成長の軌跡を自信に変える。
もし今、あなたが自分の足元に不安を感じているなら、一度だけ立ち止まってみてください。これまでの歩みを振り返ることで、これから進むべき道が、きっと今よりも明るく見えるはずです。

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